家庭での情緒的コミュニケーションの苦しみから心と身体に不調が出てきているカサンドラ症候群。
カサンドラさんのパートナーとして言われるのは一般的に自閉スペクトラム症（ASD）の方です。
中でも以前アスペルガー症候群と言われていた、知能及び言語発達の遅れはない方々は知能が高い事も多く、独特の思考回路を持ち、決められた事やルーティン ワーク・自分の好きな事には集中力・能力 を発揮して、医者や研究職など社会的に 認められている事も多いと思います。いわゆる「できる男」でもありますし、お付き合いしていた時は「少し変わっているけど良い人」と思われていたカサンドラさんも多いと思います。
同じ家庭で一緒に生活をする事で、当然話す機会も接する時間も増えます。 そこから「あれっ？なんか話が噛み合わない」「共感性がなさすぎでしょ？」 感じ始めたのではないでしょうか？
それ言っちゃう?
普通わかるよね?
状況に合わせられない・・
ピントがちょっと?違う!?などなど
モラハラ夫！非常識すぎる！理解できない！と思う事ありますよね。
これらは、特性からきているものかもしれません。
発達障害／神経発達症群
の一つで、脳機能の特性から生まれるもの。
不思議さんの？？？な発言や行動を受けると「私を嫌い？」だとか「私に意地悪したいの？」と、ついつい色々考えたり傷ついたりしますが、不思議さんの意図では決してないのです。
ASDの特徴
箇条書きにしてしまうと「なんだそんな事知ってるわ」かもしれませんね。
それでも、意外とあなたが不思議に思う行動は実はここから出ていることもあります。
①社会性対人関係
・表情が乏しい
・関わりが一方的
・言語外コミュニケーションが苦手
・他人(自分以外)への関心の希薄
カサンドラさん的にかなりしんどい原因になるの一つは、この他人への関心が希薄ではないでしょうか？私たちは他人と言ったら、家族や近しい人以外を連想しますが、ASDの方にとっての他人はあくまでも、他の人（自分以外）です。なので、家族が具合が悪くても子供の事などでカサンドラさんが当然一緒に向き合いたいと思っていても何か？？？な言動が起こったります。
②コミュニケーション
・人の気持ちを理解するのが苦手。
・自分の気持ち中心に動く
・場に合わせるのが難しい
・会話が一方通行でコミュニケーションが難しい
気持ちを理解する、脳機能の特性的にこれはとても難しいことです。自分が今まで知り合ってきた人とは何かが違う。？？が生まれ、日々の生活の中での情緒的コミュニケーションが難しくなります。気持ちを理解するのが苦手は不思議さん自身が自分の感情を理解することが難しい事にもつながるようです。
③想像力の欠如
・暗黙のルールがわからない
・言葉のままストレートに受け取る
・状態を想像できない
これもありがちですよね。言葉のまま受け取りますし、そしてカサンドラが聞きたくない言葉でも想像できないが故に素直に（素直過ぎる）伝えてしまいます。
例えば姑が言った嫁への不満をそのまま嫁に伝えてしまう、みたいな。
④こだわり等
・感覚過敏
・臨機応変が難しい
・強いこだわり／スケジュール・ルーティンなどにも
耳にされた事はあると思います。
突然怒り出す、や、不機嫌になる事ありませんか？
カサンドラさん的には何に対して反応しているかがわからず戸惑う事もあるのではないでしょうか？
一概には言えませんが、これもこのこだわりから来ている例は少ないと思います。
突然の大きな音が嫌だったり、周りがにぎやか過ぎる、や、洋服のタグ、洗剤などの香りの変化、お食事の味などなど。私たちがこれくらいは良いでしょ、同じでしょ、が受け入れられない。急なスケジュール変更に対応できないなど臨機応変が苦手の根底にはルーティンへの強いこだわり。
なぜこだわるのでしょうか？そのこだわりは不思議さんにとっては 決して不快な事へのこだわりではない筈です。ASDにとって心地よいものへのこだわり。同じ事をしておけば良いの根底には「それならば大丈夫だったからそれが安心できる」が隠れていると思います。
あーそうか、こここから来ているのね、関連性があるのね、と公認心理師になる為の、その後の学びで理解が深まった部分です。
生きていれば生活していれば色々なことが起こります。人生、特に子育てや介護などはイレギュラーの繰り返しです。「こういうもの」であるご本人のルーティンから外れる事への大きな不安。
特性を考えると当然のことかもしれません。
カサンドラさんに穏やかな時間を
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